こものヒーロー名鑑vol.5 渡邉 慎悟さん|地元でコーヒー屋を始めたら地元が好きになって、三重県をめちゃくちゃ盛り上げたくなった話

こんにちは。増田です。

2022年4月にオープンした「BECK COFFEE LOUNGE」というコーヒー屋さんを知っていますか?

まだオープンから3ヶ月(2022年6月時点)と日が浅いお店ですが、既にたくさんの方がお店に足を運んでいるそうで、話題を集めています。

私自身も、プライベートでお店に伺ったり、定期的に開催されるイベントにも参加したことがあります。

そこで抱いた印象は、とにかく人が集まる場所ということ。さらに小さな子供や大人など年齢や性別に関わらずいろんな人が集まっていると感じました。

今回は、そんな不思議な魅力をもつ「BECK COFFEE LOUNGE」のオーナー、渡邉 慎悟さんにインタビューをさせていただきました。

渡邉さんは「BECK COFFEE LOUNGE」のオーナーという顔を持ちながら、「BECK CREATIVE WORKS」というクリエイティブチームも運営されているそうです。

「クリエイティブ × コーヒー」という掛け合わせが、多くの人を惹きつける理由の一つなのかもしれません。

地元に根付くクリエイティブ集団【BECK CREATIVE WORKS】とは

イベント企画、フライヤー作成、インテリアデザインなど様々な場面でクリエイティブの力を余すことなく発揮している渡邉さん。そんな渡邉さんは「BECK CREATIVE WORKS(ベック クリエイティブ ワークス)」というクリエイティブチームの運営をされているそうです。多彩で個性的なメンバーが所属する「BECK CREATIVE WORKS」。メンバーと共に地域に根付いてクリエイティブを発揮したいと渡邉さんは語ります。

 

 

増田

今日はよろしくお願いします!実は私、インタビューするのは初めてでスムーズに進まないところもあるかもしれませんがお手柔らかにお願いします。。

 

渡邉さん

こちらこそよろしくお願いします!笑

 

増田

渡邉さんとは最近知り合ったので、あまり渡邉さん自身のことはわからないんですよね。そこでまずは、現在運営されている「BECK」というブランドについて聞いていきたいです!

 

渡邉さん

OKです!
今のところ「BECK CREATIVE WORKS(ベック クリエイティブ ワークス)」というものが母体となっていて、これが何かっていうと、”ギルド型”のクリエイティブチームのことを指しています。

 

 

増田

ほう。”ギルド型”というのは?

 

渡邉さん

プロジェクトごとにメンバーの編成を変える組織形態のことです。
BECKが窓口となって色んな仕事を請け負うわけなんですが、そのプロジェクトに参加するメンバーは、適正に合わせて構成が変わっていきます。それを”ギルド型”って呼んでいます。

 

増田

うんうん。

 

渡邉さん

例えば、マガジンを出すみたいな仕事があったとして、僕がディレクションで入りながら、まっすー(増田)にライターとして入ってもらおうかなみたいな。で、写真はカメラマンのAさんに頼む。じゃ、今回はこの3人で行くか!といった感じとなります。

 

増田

はい、はい。

 

渡邉さん

それで次に、イベントの企画とフライヤーなどのビジュアル関係も請け負う仕事がきたとして、じゃあまた僕がディレクションをして、デザイナーのBさんにフライヤーのビジュアルを全部作ってもらい、Instagramでの告知ははCさんに頼む。こんな感じでプロジェクトごとに参加しているメンバーが違うというのがBECKの組織形態となります。

 

増田

ほう。結構複雑ですね。。

 

渡邉さん

ですよね笑

我々の場合、みんな自分の収入軸を持っていたり、学生だったりしながら、片足をBECKに突っ込んでいるみたいなイメージです。半フリーランス、半組織といった形ですよね。

主軸に僕がいて、色んな形で関わってくれる人が周りにたくさんいるという感じです。

※BECK CREATIVE WORKSついては渡邉さん自身のnoteに詳しく書かれています。
https://note.com/champp049/n/n83387a7e1b3a

 

地元でコーヒー屋を始めたら地元が好きになった

「地域に根付いてクリエイティブを発信していきたい」渡邉さんの”地元”にかける想いはどこからきているのか。
渡邉さんは元々、地元に対して特別な思い入れはなかったそうですが、地元への想いが芽生えたきっかけがどこにあるのか。
実際に地元でコーヒー屋さんをやってから変わった、”地元”への印象についてお伺いしていきます。

 

 

増田

先ほどのお話からいくと、最近オープンされた「BECK COFFEE LOUNGE(ベックコーヒーラウンジ)」もプロジェクトの一つで、そこに色んな人が片足を突っ込んでいってるということですか?

 

渡邉さん

そういうことですね!やりたいことはクリエイティブを通した社会に対する発信なんですけど、自分達のブランドとして”箱”を持つことが、三重県でやることにおいては意味があるんじゃないかっていうことでBECK COFFEE LOUNGEを作りました。

 

増田

へえー!面白いですね!

 

渡邉さん

ただのデザイン制作会社であれば、大手の下請けに入ってしまってコンスタントに仕事を取っていった方がいいと思うんですよね。でも僕たちは、四日市をはじめとして三重県が面白くなれば良いなぁという想いがあります。そのためには地域とも密接に関わっていかないとダメですよね。だから箱としてBECK COFFEE LOUNGEを構えて、そこでは「コミュニケーションのハブになる」というコンセプトを掲げています。

 

増田

なるほど。ここまで話を聞いていて、地域に密着してデザインであったりクリエイティブなことをやっていきたいと感じるんですが、どうして地域に密着していきたいと思ったんですか?

 

渡邉さん

実はそうやって思い始めたのって最近なんですよ。

 

増田

へぇー!

 

渡邉さん

僕は生まれも育ちも四日市なんですけど、そんなに「地元が好きやなぁ」とか「盛り上げてー!」って実は思ってなかったんですよ。

 

増田

ふむふむ。

 

渡邉さん

僕ってお金も知識も経験もなかったわけなんですけど、ここの場所って(BECK COFFEE LOUNGEの建物)元々は祖母がやっていた喫茶店だったんですよ。なのでたまたま箱があってラッキーでやらせてもらってるんですよね。

 

増田

そうだったんですね。

 

渡邉さん

別に三重県でやりたいとかは思ってなかったんですけど、ローリスクということで始めました。でも、やり始めたら自分達がいることで面白くできるんじゃないかなぁって、そう思い始めてきて、見渡してみたら三重県にもいっぱい良いところがあるって気がつきました。

三重県って山も川も海もあって自然との密着度が高いし、僕が知らなかっただけで伝統工芸などもしっかりあって、それで「三重県、意外とおもろいやん!」って20代越えたあたりから思い始めました。

 

増田

うんうん。

 

渡邉さん

それ以前は、都会の仕事を三重でやっちゃおって思ってて、都会から地方にお金を落とすみたいな考え方が、地方でデザインをする我々の生存戦略としては最適解なのかなと思ってました。

 

増田

なるほど。

 

渡邉さん

今はむしろ、BECKとして離れた場所のメンバーと仕事をしながらも、三重県の仕事を三重県の人たちとやったり、名古屋のエッセンスが欲しかったらそれを取り入れたり、東京の仕事でも面白いのがあったらやりたいし、その辺りは柔軟に考えています。

 

増田

実際にBECK COFFEE LOUNGEを三重でやってみた結果、良い場所だと思えたというか、良いところが見つけられたっていう流れなんですね!

 

渡邉さん

そういう感じですね!

 

「人と地域のハブ」に。カルチャーと個性が集まるBECK COFFEE LOUNGEに隠されたある”仕掛け”

人と地域性にフォーカスしたBECK COFFEE LOUNGE。「人と地域のハブになる」そのコンセプトを体現するために、実際にお店の中には様々な仕掛けが施されていました。BECK COFFEE LOUNGEのコンセプトを深掘りし、人々を魅了するBECK BECK COFFEE LOUNGEの表現方法について迫ります。

 

 

増田

では、BECK COFFEE LOUNGEについてお伺いしていきたいと思います。先ほど、「コミュニケーションのハブになる」とおっしゃっていましたが、コーヒーを通じて「こんな人の繋がりができていったらワクワクする」みたいなことってありますか?

 

 

渡邉さん

まずBECK COFFEE LOUNGEのコンセプトに「境界線をとりはらい、人と地域のハブに」というものがありまして、その機能を果たせたら一番嬉しいなって思っています。

 

増田

ほう。具体的にいうと?

 

渡邉さん

ここ(BECK COFFEE LOUNGE)で食文化であったり、人や音楽、工芸や芸術。とにかくカルチャーミックスが起こる空間がいいなって思っていて、その足がかりとして「夜BECK 」みたいなイベントも企画したりしています。

夜BECK:週末に営業時間を23時まで延ばしたイベント

 

増田

へー!

 

渡邉さん

夜BECKでは、元々BECKで提供しているコーヒーとスイーツ、それに加えてナチュラルワインや軽食などプラス要素を入れていっています。

そのプラス要素には縛りはなくって、友達の手作りカレーでもいいし、テーマを決めて音楽をかけたり、伝統工芸品を展示するとかでもいいんですよ。

このプラス要素があることによって、そこに来た人が「こういう表現方法があるんだ」「地元の文化にこんなのがあったんだ」って、そういう新しい発見や出会いをしてもらうことが文化の底上げに繋がると思うんですよね。

なので、BECK COFFEE LOUNGEではそういう役割をになっていきたいです。

 

増田

コミュニケーションについてめちゃくちゃ深掘りして考えられていますね。
コンセプトに関して他には何かありますか?

 

 

渡邉さん

そうですね。
ここに来た人同士でコミュニケーションが生まれたりすると嬉しいです。それが「境界線をとりはらう」というところに繋がりますね!テーブルの距離が近いというのもそういう意図があります。

 

増田

おー!確かに近いですね!

 

渡邉さん

隣の席の会話がはっきり聞こえる距離になってて、いつのまにか他人同士だった人たちが仲良くなってたりするんですよ。これがお店としてやりたかったことの一つで、少しずつ再現できているのかなって思います。

 

増田

それは面白いですね!
そういえば、僕もこないだプライベートで来た時、隣のお客さんと喋ってました笑
まんまと作戦に引っかかったということですね笑

 

渡邉さん

そういうことが起きるのはやっぱり嬉しいですし、
人と人との出会いがここで生まれていってくれたら最高です!

 

”秀でてるものがない”というコンプレックス。「面白いことをやりたい」という漠然とした思い。

何かコンプレックスを持っていますか?どんな人でも何かしらコンプレックスを持っているのではないでしょうか。コンプレックスは人それぞれで、意外なコンプレックスを抱えている方もいると思います。渡邉さんのコンプレックスは”秀でているものがない”ことだそうです。渡邉さんのコンプレックスに迫りつつ、学生時代に漠然と抱いていた「面白いことをやりたい」という気持ちについてお話を伺います

 

 

増田

ではここからは、渡邉さんの幼少期から学生の頃についてお伺いしたいなと思います!幼少期の頃に興味があったことやこんなことして遊んでたっていうのはありますか?

 

渡邉さん

絵を描いたり、観たりするのも好きでしたね!
あとは友達と野球とかサッカーとかもしてました。

 

増田

ほぉ。スポーツも好きだったんですね!

 

渡邉さん

習い事とかではなくて、放課後の遊びって感じですけどね。
なんとなく、広く浅く色んなことをやっていた覚えがあります。

 

増田

へー!

 

渡邉さん

でも、学生時代は秀でていないことがコンプレックスでした。学生って走るのめっちゃ速いとか水泳めっちゃできる人の方がモテるじゃないですか笑

 

増田

確かにモテますね笑

 

渡邉さん

僕はそういうタイプではなくって、ある程度のことはマルチに全部できちゃうけど、飛び抜けてるものがなかったんですよ。何をやっても上の下みたいな。。それがコンプレックスでしたね。

 

増田

なんかそれは分かりますけどね。多分、僕もそっちのタイプなので笑

 

渡邉さん

やっぱりそうですよね笑
いいふうにいうとマルチプレイヤーみたいな表現なのかもしれないけど、飛び抜けたものを持ってる人の方が魅力的に映ってましたね。

 

増田

 分かります笑

そうだ、ここまでの話を聞いてて、ちょっと疑問に思うことがあるんですけど、渡邉さんはクリエイティブなことをたくさんやってるじゃないですか。どっちかというと右脳を使う感じだと思うんですよ。でも通ってた高校って高専(鈴鹿高専)なんですよね。高専っていわゆる理系だと思うんですけどなんでそっちに進んだのかなぁって笑

 

渡邉さん

良い質問ですね!笑
それはですね、”楽しそう”だったからです。以上です笑

 

増田

おー!なるほどー!笑

 

渡邉さん

中学校のころって、みんな知識もないし、世界が狭いじゃないですか。それでいきなり将来のこと見据えて高校を選べって言われても難しいと思うんですよ。

 

増田

確かに!難しいですよね。

 

渡邉さん

今でこそ、高校にも色んなスタイルがあるってわかるんですけど、当時はなんとなくのイメージで、進学校にいったら2年生ぐらいから進路を決め始めて、赤本で勉強して、大学入って、、、シンプルに「おもんなさそー!」って思っちゃったんですよ笑

 

増田

笑笑

 

渡邉さん

当時は勉強もそれなりにできて、高校の選択肢も多かったんですけど、行きたくないなぁって。

で、高専は偏差値も十分通用するということで、高専祭っていうのに行ってみたんですよ。高専って高校3年と短大2年がくっついて5年生の学校で、校風が大学寄りだったんです。だから2年生から私服で校則もあまりなくて。

 

増田

うんうん。

 

渡邉さん

それで高専祭っていうのは、5年間の集大成というか、表現する場なんですけど、当時自分からみて6つ上くらいの人たちが、ステージでめっちゃ楽しそうに踊ってて、とんでもない盛り上がり方してたんですよ!笑

 

増田

笑笑

 

渡邉さん

そこで衝撃を受けて、「こんな自由な人がいる学校なんや!」って思いました。とにかく笑かしにいくノリがあったり、めっちゃおもろい衣装とか選曲とかで表現してる人もたくさんいて、素直に「たんのしそーー!」って思って、それで「ここにします!」という感じで入りました笑

 

増田

そーだったんですね笑

 

渡邉さん

でもめっちゃ反対されました笑 「あなた、特にやりたいことが決まっていないのに、高専ってめっちゃ進路狭めるんやで?」って。今考えたらごもっともですよね。

 

増田

なるほどなるほど。ただ、その当時の渡邉さんの想いとしては、進学校に行くほうが進路を狭めるのでは、と思っていたんですかね。

 

渡邉さん

あー、それくらいの感じでは思ってたかもしれないですね!

 

増田

おもしろいですね笑 でもやっぱり実際に入ってみて、自分の感覚と高専の進路について、何かズレのようなものは感じましたか?

 

渡邉さん

高専自体は入って全然後悔はしていないですね!
自由な校風というのが影響してるかもしれないんですけど、変わった人が多いんですよ。僕にとってはそれがとても良い環境だったと思います。

 

増田

なるほどー!確かにそれはおもしろそうですね!

 

渡邉さん

でも学問に関しては全然面白くなかったんですよね笑
僕は電気電子工学って学問を専攻してたんです。
ここに電流があって、ここには磁場っていうのがあって、電子はこっちに流れてます、、、。マジで面白くなかったですね。笑

 

増田

笑笑

 

渡邉さん

それで途中で勉強しなくなって、地を這うように卒業しました。笑

 

増田

へぇー!

 

渡邉さん

本当にギリギリでした笑

 

増田

メインの学問ではなく、副産物的な部分で学びがあったんですね。笑

 

渡邉さん

確かに。そういうことになりますね笑

 

増田

でもそうやって思えることがすごいですよね。感受性が高いなぁって思います。感性の高さ、という部分で何か思い当たる出来事とかはありますか?

 

渡邉さん

答えになってないかもしれないですけど、僕は本当に人に恵まれてるんですよ。僕の才能を挙げるなら、周りに恵まれる力なんだと思います。本当に良い人ばかりなんですよ。

 

増田

確かにそれは僕も感じるところではあります。めちゃくちゃ求心力があるというか渡邉さんの周りには人が集まりますよね。

 

渡邉さん

本当に嬉しいことですよね!ありがとうございます。。

 

親と合わない価値観。自分の中にある確固たる考え方とそれが理解されないという葛藤。

学生時代の親との価値観のズレ、やりたいようにやらせてくれないもどかしさ。
大人になってみれば些細なことかもしれませんが、その当時からすると大きな苦悩になることも。。また、自分の中にある意志や考え方が人にうまく伝わらなかったり、理解されなかったりすることも大きな悩みの種になったりします。
一見、いつも明るくパワフルな印象がある渡邉さんですが、彼にもそういった価値観のズレであったり、理解されづらい考え方があるが故、苦悩する場面がたくさんあったそうです。

 

 

増田

ここまでの話だと渡邉さんって、どんどん人が集まってきて、やりたいことをどんどん実現させていっている”スゴイ人”という印象があるんですよね!逆に渡邉さんの弱みだったり辛い思いをした経験ってあったりしますか?

 

渡邉さん

いやー、全然すごくないです。まだまだ言ってるだけ感しかないですもん。
辛い思い、、そうですね、、なんかあんまり思いつかないってことは、実は僕って、そういうデカい壁にぶち当たるまで頑張れてないんじゃないかって思ってるんですよ。
挙げるとすれば親と分かち合えないことだったりとか、でもそれってちっぽけなことだと思うんですけどね。。

 

増田

へえー!親御さんとの関係、よかったら詳しく聞きたいんですが、、。

 

渡邉さん

僕はけっこう親と仲悪かったタイプでして。
本当に価値観が合わなかったりしましたね。
自分のやりたいことがあっても、親からは「身の丈にあっていない」とか言われたりしてて。

 

増田

何かそういうエピソードってありますか?

 

渡邉さん

そうですね。
昔から音楽が好きで、生でライブハウスでライブを見てみたいっていう気持ちを中学生の頃から持ち始めてました。当然、交通費やチケットにお金がかかるわけで、学生にとってはハードルが高いですよね。

 

増田

確かに中学生で名古屋までライブってなかなか難しいと思います。。

 

渡邉さん

でも、お年玉とかもらえるじゃないですか。
それの使い方って僕に勝手にやらせてくれって感じなんですけど、親からは「大学生になってアルバイトしてからにしなさい」って言われてて。
でも僕は「いや違うやん!今行きたいんや!」って。その時に無理して行くことに意味があるって思って僕は思ってて、ただやっぱり親は「身の丈にあったことをやれ」っていうタイプだったんですよね。

 

増田

ふむふむ。

 

渡邉さん

親の言ってることも分かるんで、どっちが正解とかはないんですけど、そんなに僕の正解を狭めやんといてくれって小さいながらに思ってて、「絶対この人たちの言いなりにはならないぞ」っていう反骨心みたいなものは当時ありましたね。

 

増田

なるほど。でもそういった親との価値観の違いに悩んでいる人は多いんじゃないですかね。

他にそういった苦しい経験みたいなのはあったりしますか?

 

渡邉さん

僕は言ってることや考え方がその時々で違うんですよ。でもそれってすごく自然なことで、むしろ自分のやってることとか社会に対する疑問などにちゃんと向き合ってるからこそ、前はこういう意見を持ってたけど、今はこうじゃないか、みたいなことが起こってきます。

 

増田

うんうん。

 

渡邉さん

でも、世の中はそれを良しとしないというか、ネガティブに捉えられることも多いと感じてて。
僕は考えて考えてその結果、1ヶ月前と言ってることが違うんですよ。
僕としてはそれはポジティブな事象なんですけど、他人からしたらそんなことわからないので、「また言ってることが違うわ」みたいな扱いになっちゃったりして。

 

増田

はい、はい。

 

 

渡邉さん

BECKに関していうと、BECKというブランドも少しずつ形が変わっていくと思います。大企業であっても経営指針みたいな部分では時代に合わせて変化し続けて行くじゃないですか。それって正しい在り方で、変わりゆく世の中で自分が存在していくために必要なことだと思います。でもやっぱり、それを良しとしない人も一定数いるのですごい否定的にみられることがありますし、辛いとまではいかずとも何か思うところはあります。

 

増田

それはモヤモヤするというか葛藤があるのかもしれないですね。

 

渡邉さん

そうですね。
進路選択の時にも同じような出来事があって、僕は高専からスターバックスに就職するという進路を決断したんですよ。その時も考えに考え抜いた結果その選択をしました。でも先生からしたら、「エンジニアを目指す学校に入ってなんでそんなところ行くねん、めっちゃ逃げやん」ってそんな扱いです。けど僕としてはその選択はめちゃくちゃ攻めなんですよね。そういうのって行動だけじゃ伝わりきらない部分もあるので、そこは難しいところではあります。

 

増田

でも、進路選択する時にしても、いろんな場面で最終的に我が道をいっているのが素晴らしいところですよね。それってなかなかできることではないと思います。やっぱり渡邉さんのそういうところが、BECKメンバーのみなさんをはじめ、たくさんの人が渡邉さんについていきたくなる理由なんだと思います。

 

渡邉さん

そう思ってくれたらすごい嬉しいですね!わかってくれる人が周りにはたくさんいてくれるのでそれはすごい助かっています。

 

スタバ時代で学んだ「仲間との付き合い方」

個性豊かなBECKメンバーを、中心となってまとめあげている渡邉さん。イベントを企画する時にも、多くの出店者さんとの連携を円滑に行っていることからも「マネジメント」の能力が光ります。そんな渡邉さんのマネジメント力は、高専卒業後のスターバックス(以下スタバ)時代で培われたものだそうです。スタバ時代の経験と学びについてお伺いしていきます。

 

 

増田

高専卒業後はスタバへ入社するという決断をされたわけですが、スタバ時代のお話をお伺いしたいきたいと思います。
スタバへ入社するきっかけは何だったんですか?

 

渡邉さん

さっきも少しお話ししたんですけど、高専の進路ってエンジニアになるのが一般的なんですよ。でも僕にはそれは無理だなって思いました。

 

増田

はい、はい。

 

渡邉さん

それでなんでスタバなのかっていうと、スタバってどこのお店に行っても気持ちいい接客をしてくれるじゃないですか。

 

増田

そうですね。

 

渡邉さん

あれって、組織の構成として1店舗に一人か二人しか社員っていないんですね。他はみんなアルバイトです。アルバイトであれだけのクオリティの接客ができるって教育とかマネジメントが上手な会社なんだなって思いました。その時から漠然と将来自分で会社を創るかもしれないと思ってたのでマネジメント的な部分を学べる会社に行こうと思ったのがきっかけですね。

 

増田

なるほど。

 

渡邉さん

スタバでは副店長業務も2年ほどやらせてもらったんですけど、組織内でのコミュニケーションの取り方やどんなチームディスカッションがあればチームとして良い方向に向いていくかみたいな、チームマネジメント的なものをいっぱい吸収できましたよね。

 

増田

そういったスタバでの経験が今のBECKメンバーとの接し方にも繋がってるわけですね。

 

渡邉さん

そうですね。
伝える能力であったり、人によってどこまで言葉を咀嚼(そしゃく)するかという部分は勉強になりました。

 

「人が集まる場所」の究極系。宿泊事業への想い。

人との繋がりや地域性に強いこだわりがある「BECK」。渡邉さんに今後の展望を伺うと宿泊事業に取り組んでみたいとのこと。人が集まる事業の究極系は宿泊事業だと語る渡邉さん。「BECK」として、宿泊事業をどんな表現方法を駆使して取り組んでいきたいのかに注目です。

 

 

増田

やりたいことがいっぱいあるとは思うんですが、今後の展望について教えてほしいです!

 

渡邉さん

まず、「BECK CREATIVE WORKS」の組織としてのミッションに「BE CREATIVE. MAKE IMPACT.」というものがあります。

・クリエイティブであり続け、インパクトを創り続ける

こんな意味を持っています。

 

増田

うんうん。

 

渡邉さん

僕たちが言う「インパクト」ってのは人々の行動が劇的に変わるとか、経済が大きく動くとか、そういう意味合いではなくて、

BECKがあることで多くの人に選択肢が与えられて、

「BECKがいたからこの文化が根付いたよね」とか
「BECKがいたから廃れずに残っていくよね」とか
「BECKいたからここには面白い人がたくさん集まるよね」とか。

そう言う状態であることが僕たちにとってのインパクトなんですよ。
これをもっと体現していきたいなぁって思っています。

 

増田

具体的な部分で言うと?

 

渡邉さん

そうですね。宿泊施設は事業としてやってみたいですね!

 

増田

おー!

 

渡邉さん

三重のホテルとか宿泊施設ってもっと面白いものが作れそうだと思うんですよね。三重にお金を落とす人が増えたり良いお店があったとしても、「泊まる」と言う体験価値を高い水準でできるところがないと、一泊二日とかで三重を、四日市を回ってみよっかってプランニングがされにくいんですよ。

 

増田

確かに。。

 

渡邉さん

今って、全国的にみていろんなところにイケてるホテルがあるけど、三重県ってそこが弱いかなと思っていて。

 

増田

三重には伊勢神宮があるから伊勢に来る人は多くて、四日市を通る人は多いけど、結局名古屋で泊まる人や伊勢で泊まっちゃう人がほとんどな感じがします。だからこそ四日市にイケてる宿泊施設が欲しいってことですか。

 

渡邉さん

そうなんですよー。
でもそれって今すぐできることではないから、BECKじゃなくて他の誰かがやってしまってもらっても良いのかぁとも思います。

もし誰もやらないなら僕らでやっちゃいたいです!

 

増田

おー!面白いですねぇ。。

 

渡邉さん

「人が集まる土地にする。」

それって宿泊事業の究極形なんじゃないかなぁ。

 

増田

なるほど。そうかもしれませんね。

 

渡邉さん

四日市は立地的には便利な場所で、名古屋、大阪、京都、東京へのアクセスが簡単じゃないですか。四日市から都市部へ行く利便性が高いのは良いことですけど、出すばかりではなくて、四日市に来て楽しんでもらうことにフォーカスしていく、そんなブランドにできたら良いなぁって思います。

 

増田

でも、今でもそれに近いことがやれてるなぁって感じはしますね。

 

渡邉さん

そうですね。名古屋の方や奈良、県内だと伊勢や松坂から来てくださるお客さんもいて、嬉しいです。

 

増田

これから徐々に規模が大きくなっていくんだと思います!

 

渡邉さん

県外からみて「三重ってなんかおもろいことになってるやん!」って言われるようになっていくことに携わっていきたいですね!

 

終わりに

強いコンセプトの基に成り立っている「BECK」というブランド。

地域と人にフォーカスしたそのコンセプトは、今後、地方創生という意味でも四日市をはじめとして三重県全体を盛り上げていくキーマンになっていくのかもしれません。

次々と新しい価値や表現方法を生み出し、さらに人が集まる場所となっていくのだと思います。

「とにかく面白いことをやって楽しみたい」渡邉さんは常にそんな姿勢でいるのではないかと、インタビューを進めていく中で感じられました。

”楽しむ”というのは意外と難しいことですし、さらに”人を楽しませる”というのは大きなパワーが必要です。そこには必ずいろんな葛藤もあるのだと思います。

しかし、”人を楽しませる”という点においては努力を惜しまず、「どうすれば人が集まる場所になるのか」、「地元、三重を盛り上げるには何をすれば良いのか」そんなことを渡邉さんは常に考えているのでしょう。

そんな、パワフルで高いクリエイティビティをもつ渡邉さんと「BECK」の今後の飛躍に注目です!

Instagram: https://www.instagram.com/beck.coffee/?hl=ja
渡邉さんのnote:https://note.com/champp049

 

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