AINA FARM 農園主 萩竜太朗さん

こものヒーロー名鑑Vol.4 萩竜太朗さん|世界的ユニコーン企業にいたのに地球を救う為にUターンして菰野で農業をはじめた話

魅力たくさんな菰野町は、たくさんのヒーローたちによってつくられています。
本シリーズでは「こものヒーロー名鑑」と題して町のヒーローを紹介していきます。

今回お話を伺うのは、三重県菰野町を拠点とするAINA FARM(アイナファーム)農園主の萩 竜太朗(はぎ りゅうたろう)さんです。

農園でインタビューをさせていただけるということで、現地に到着すると笑顔で出迎えてくれました。いつも元気で気さくな彼に会うと、こちらも自然と元気をもらえます。

そんな萩さんですが、2年前に「地球を救いたい」その想いで東京からUターンして農家になったそう。そんな思い切った決断と親しみやすいキャラが相まって、今では多くの人から愛される存在となっています。

今回はそんな萩さんから、農業に関わるようになったきっかけやサラリーマン時代のお話をうかがっていきます。

※本記事は、スピーカーの萩さんと編集長でありインタビューアーでもある新屋との掛け合いを、ライターの増田が書き起こしたものになります。
インタビューアー:新屋
スピーカー:萩さん
ライター:増田

動物が好き。その想いが環境問題を考えるきっかけに

農業を始めたきっかけについて語る萩さん

環境問題について考えたことはありますか?

身近な問題だとわかりながらも、深く考える機会は少ないと思います。
しかし、ちょっとしたきっかけで、そのような”堅い話題”へ関心を抱くことがあります。

何かに関心を抱くきっかけというのは、生い立ちや過去の出来事が大きく関わっているからではないでしょうか。

萩さんは若くして環境問題へ関心を抱き、農業というステージで環境問題の改善に取り組んでいます。

そんな萩さんが環境問題を考えるきっかけとなったのは、「動物が好き」といった純粋な自然への関心だったそうです。

「動物が好き」という思いから、どのように環境問題への関心が強まったのか、詳しくお話を伺っていきます。

 

新屋:今日はよろしくおねがいします。私は以前から萩さんと交流もあるということで、今日は改めて萩さんの過去や今取り組んでいること、これからの展望についてお伺いしたいと思います!

萩さん:よろしくお願いします!
最近は自分についてお話する機会がなかったので、少し緊張しますが、うまく話せるように頑張ります!笑

 

新屋:では早速ですが、ユニコーン企業というキャリアを捨ててまで、なぜ地球を救いたくなったのか。幼少期レベルで一番最初のきっかけとして思い当たることはありますか?

萩さん:そうですね。
振り返って思うのは、めっちゃ動物が好きなんですよ。

 

新屋:おぉ、それはなぜ?

萩さん:小さい頃から「世界まる見え」とか野生動物のドキュメンタリーをよく観ていたんですよね。
中学生の頃には、アニマルプラネットやナショナルジオグラフィックなんかもよく観ていました。

 

新屋:そうだったんですね。動物もそうですが「野生」というものに興味がある感じですかね?

萩さん:そうかもしれないです。
動物を見るとインスピレーションに繋がるというか、「こいつらのためやったら!」みたいにめっちゃ感情的になるんですよ。

 

新屋:ちょっとわかるかもしれないです笑 でも、今までそういうものに興味があるとは自覚せずに過ごしてきて、いつその自覚が生まれたんですか?

萩さん:農業とは関係ないんですけど、環境問題に意識を持ち始めたのは大学3年生です。

 

新屋:海外に行ったりとかする中でってことですか?

萩さん:そうですね。海外もそうですけど、オランダの友達にネットフリックスのとある番組を勧められたんですよ。それを見て「これはやばいな」って思いました。
知らないことがいっぱいあって焦りましたね。
その危機感から環境問題に興味を持ち始めました。

 

新屋:なるほど。では、映像を見たこと以外で、実際に足を運んで自分の行動を変えなければいけない、そう思わされた経験はあったりしますか?

萩さん:ありますね。新卒で入った会社がインバウンド特化の旅行会社だったんですけど、僕はインドを含む中東エリアの方の旅行を手配する仕事をしていました。

 

新屋:ほうほう。

萩さん:手配する中でわかったのは、あっちの人って食事制限がめっちゃあるんですよ。それに対して最初はフラストレーションが溜まって、「なんで日本にきて日本食食わんのや」みたいな。
日本食って世界的に見ても強い文化じゃないですか。。
でも、仕事をする中で「なんでそうなるのか」というのを改めて考え直してみたら、彼らの気持ちもわかるようになりました。

 

新屋:どういう流れでそう思ったんですか?

萩さん:一度だけ20名くらいのイスラエルの方に同行したことがあるんですよ。その時も食べてほしいものを食べてもらえないフラストレーションを感じていました。
でも、どういった想いでヴィーガンをやっているのか、っていうのを彼らに聞いてみると、一個人が強い思想を持っていることが分かったんです。それに対して色々思うことがありましたね。

 

新屋:それで、 映像をみたり、実際にそういう思想にも触れていく中で、自分も何か行動に移していかなければいけないって思ったということですか?

萩さん:そうですね。

 

新屋:ということは、農家をやろうとって思う前にヴィーガンのような方向に目覚めていったという感じですかね?

萩さん:そうですね。目覚めました。
大学の時に一度ヴィーガンにトライしたんですが、1週間続きませんでした。笑

 

新屋:そうだったんですね笑 ちなみにその原因は何だったんですか?

萩さん:お金がないのに無理ってなりましたね。笑
あと、当時は料理にも興味がありませんでしたし、コスパがよければいいって思っていました。
食えたらいいやん、みたいな。笑

 

新屋:学生らしいですね。笑

萩さん:とにかくコスパ。美味しさと量が大切でした。笑

 

「どう生きるか」を考える世代として

同世代について語る萩さん

「どう生きるか」について、誰でも一度は考えたことがあるのではないでしょうか。

特に今の若い世代の方達は、自分自身の生き方を大切にしているように思えます。

スマホが普及し、いろんな考え方や生き方をSNSを通してみることができるようになりました。その分、ライフスタイルや考え方に多様性が生まれたからこそ、自分自身の生き方について考える機会が増えたのだと思います。

今の若い世代にとって「どういう生き方をしたいのか」は人生のテーマとして重要なものとなっています。

しかしその一方で、「自分のやりたいこと」を持っていても、それをできずに踏みとどまる人も多いと思います。

人と違うことが良いことだと思う一方で、自分が人と違うと思われることには億劫になっているのではないでしょうか。

そんな若い世代の一人として、「どう生きるか」について萩さん自身が感じていることを伺います。

 

新屋:ヴィーガンを続けようと思ったら、何か深い理由であったり、思想が必要なのかなと思います。だからこそ、一般的に浸透しづらいのかもしれないですね。そういう継続が難しいものを続けられる方達は、やっぱり強いきっかけや思想があるからなんですかね?

萩さん:うーん。
正直、自分ではそこまではわからないですね。
でも、これは友達が言っていたことなんですけど、「ヴィーガンというものを積極的に発信している人がいるからこそ、そこで議論が生まれたり、考えさせられたりするよね」って。
今までそういう風には考えたことがなかったので面白いなって思いましたね。

 

新屋:それは面白い考え方ですね!萩さんの世代の子たちは、多様性や思想をそうやって達観している感じがしますが、なぜそういうスタンスでいられるんですか?


萩さん:それはあまり考えたことないですね。笑
でもぶっちゃけ、自分には全く理解できない価値観とか考え方が目の前にあったら、以前だったら「ムカつくな」って思ってましたけど、それを今は「面白いな」って感じるようになりました。
学生から社会人になって、ビジネスに触れるようになってから人間の本質のようなものが見えてきましたね。それで一皮剥けたなって思います。

 

新屋:多分、農業をやりだしてから余計に思うかもしれませんよね。思い通りにならないことに対して怒ってても仕方がないから。本当に農業そのものですね!

萩さん:本当にその通りだと思います!
自然に起こる事象には抵抗することはできませんからね。それは人間関係も同じで、他人の気持ちを100%コントロールすることは不可能です。だったら、違いがあってもそれを理解する姿勢を持って、多様性を認める方が面白いんじゃないかなっておもいます。

 

新屋:なるほど。萩さんたちの世代って「どう生きるか?」ということもよく考えている印象があるんですよね。それはなんでだと思いますか?

萩さん:スマホを持つようになって、触れられる情報量が格段に増えたことは大きいと思います。情報量が多い分、自分達で選べるようになりましたよね。
選択肢が多いからこそ、自分の生き方をよく考えるようになったんだと思います。

 

新屋:選択肢が多い分、「自分らしさ」も見つかりやすくなったのかもしれないですね。でも、TikTokでトレンドを追ったりもするから萩さん世代のことが分からないなぁって思います笑

萩さん:TikTokに関しては僕は無理だなって思いましたけどね。すぐにアプリを消しました笑
でもあれをできるのはすごい人だと思いますよ!

 

新屋:TikTokを使って広めることって簡単なことだと思いますが、萩さんはTikTokを使うことに美学を感じていないですよね。この時代にその思想を持っていることはかっこいいなって思います。あえて土を抱きにいってるところが萩さんを推せるポイントです!

萩さん:ありがとうございます。笑
負けず嫌いみたいなところも強いんだと思います。笑

 

「農」とは真逆のサラリーマン時代に抱いていた気持ちは

サラリーマン時代を振り返る萩さん

ITベンチャーから農家へと転身するという、少し変わった経歴をもつ萩さん。

”普通”ではない決断をしたことからも、ついつい「もとから変わっている人なのでは?」と思ってしまいます。

しかし、意外にもそうではなく、サラリーマン時代は”普通の人”と同じ価値観を持っていたそうです。

大きな決断をした萩さんですが、サラリーマン時代の気持ちと今の気持ちにはどんな違いがあるのでしょうか。

サラリーマン時代に抱いていた気持ちを伺いながら、その気持ちの変化と今でも大切にしている価値観について伺います。

 

新屋:萩さんはサラリーマンとしても頑張っていた印象がありますが。

萩さん:そうですね。その時は愚直に頑張っていました。
当時は「ベンチャー」がイケてるなぁって思っていましたね。

 

新屋:ですよね。ビジネスマンとして成功することにかっこよさを感じていたと思いますが、当時そこに対して疑問をもったりはしなかったんですか?

萩さん:それに対しての疑問は実は今もなくて、その第一線で活躍する方たちのことをリスペクトしています。

 

新屋:では、その土俵(ビジネスマンとして)で世界を変えるアプローチをしようという発想はなかったんですか?

萩さん:その気持ちは今もゼロではないですね。いつかトライしたい分野ではあると思ってはいます。

 

新屋:それは面白いですね、あまり発信していないメッセージなのでは?

萩さん:そうですね。でも、やっぱり資本主義である以上はお金は必要ですし、生活が苦しいと面白くないですよね。迷惑もかけちゃうし。例えば、友達がスペインで挙式するとして、でも自分はお金がないからいけない、みたいな。
普通に行きたいですし、1週間前から前乗りしてパーティーしまくるみたいなこともしたいです。やっぱりそういった選択肢を作ることは素敵だと思います。
でも、農業に関わるならまずは自分で絶対育ててみたいなって思ってて、まずは石の上にも三年っていう言葉をモットーに今はやっています。

 

新屋:なるほど。

萩さん:サラリーマン時代は「三年」という言葉に興味がなかったですし、「面白くなかったらやめたらいいやん」って思っていました。けど、これはやらなければいけないと思いますし、三年という時間をかけてどうなるかというのを見てみたいです。

 

新屋:でも農業って、現時点で科学的なデータが蓄積されている分野ですよね。その上で、実際に体験して検証することの大事さを、萩さん自身が感じているのではないかと思います。そのニュアンスでいくと農業はキャリアのピボットにもなりえるってことですか?

萩さん:もちろんです。ただ、それに関しては正直いうと明確にはなっていないですね。
今が楽しいから農業をやっているかもしれませんし。

 

新屋:農業はあくまで手段でしかない、とは前から言ってることですもんね。どこでそれを成果とするのか、というのは考えたことはありますか?

萩さん:そこが難しいところですよね。
いつか必ずぶつかる壁だと思います。
ただ、農業との関係を一切無くすというのは考えていないです。
これから、今取り組んでいることや自分が描いているものを形として残していきたいですね。

 

激烈なサラリーマン時代だったからこそ得られたもの

サラリーマン時代で得られたものを振り返る萩さん

サラリーマンとして社会に立っていると、辛いことや大変なことがたくさんあると思います。

人間関係や成果で悩みを抱える人も多いのではないでしょうか。実は萩さんも、そのような厳しい環境の中で必死にもがいていたそうです。

しかし、そんな激烈なサラリーマン時代だからこそ、得られたものもたくさんあると語る萩さん。

そこで、サラリーマン時代に得られたことをお伺いしました。

 

新屋:サラリーマン時代の上司や同僚にスーパーだなと思う人はいましたか?

萩さん:めちゃくちゃいましたね。
でもベンチャーだったので、「すごい人」でも会社に振り回されていたし、本領発揮できていなかったなって感じます。
それでもすごいって思う人はいましたね。

 

新屋:すごい人の仕事にはどんな凄さがあったんですか?

萩さん:いつも一緒に営業に行ってた先輩がいるんですけど、僕の商談スタイルと全く違ったんですよね。僕の商談スタイルは「ありのまま」というか偽りなく腹を見せていくって感じでした。
それで調子がいい時もありますし、ダメな時もあるんですけど、良い時はめちゃくちゃ親密な関係を築けてたんですよ。その先輩のすごかったところは、めちゃくちゃ会社の見せ方がめちゃくちゃ上手かったんですよね。
サービスのデメリットとかも良く見せられるんですよ。
その姿を見て「鋼の心」を持ってるなって思いました。
僕には真似はできないし、真似ができないからこそすごいなって思いました。

 

新屋:成果を上げる営業マンは、やっぱり「鋼の心」を持ち合わせていますよね。

萩さん:はい。でも、基本的なことが一番大切だと思います。
「報・連・相」ができない人って、やっぱりどこかでうまくいかなかったりしていますよね。

 

新屋:どんな場面でも基本的なことは大事ですよね。では、激烈なサラリーマン時代で経験したことで今に生きていることはありますか?

萩さん:基本的なパソコンのスキルが身についたというのは大きかったですよね。
あるのとないのでは全然違います。

 

新屋:確かに。あと、ホットなビジネスの現場に身を置いてからアナログなことをやるのと、そうでないことには大きな違いがありますよね!

萩さん:その通りですね。
あと、スキルどうこうより人間性が大切だと思います。

 

新屋:なぜそう思うんですか?

萩さん:僕がいた会社は愚痴だらけの職場で、そこには不快感しかなくて、「会社にいるなら黙ってやれよ」「嫌ならやめろよ」って思ってました笑
そういう環境にいたから、自分は人との繋がりを大切にしているんだなって気がつきましたね。

 

新屋:なるほど。でも普通は、そこで愚痴を言う側に回ってしまう人がほとんどだと思いますが、そうならない萩さんには「主人公感」を感じますね!

萩さん:自分でそんな風には思ったことないですけどね笑
でも意識していることはあって、なるべく「素」でいるようにしています。
入社初日に歓迎会があっても行きたくなければ断ります。そうするとみんなに「そういうヤツ」だと思われて人間性を汲み取ってもらえます。
偽ってしまうと、偽り続けないといけないので。
自分を前面に押し出していくことを意識しています。

 

新屋:そういう真っ直ぐな姿勢や、自分の”軸”を持っている感じが「主人公感」を醸し出している理由かもしれないですね。みんなに愛されるのもうなずけます!

萩さん:ありがとうございます。。笑

 

「農業」が人として成長させてくれる

畑をお世話する萩さん

「泥臭い」。農業に対してそんなイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。

しかし、そんなイメージとは裏腹に、萩さんの表現する農業からは「かっこよさ」を感じます。

その「かっこよさ」に惹かれているのか、今でも多くの方が農園に足を運んでいるそうです。

そうやって農業を通じてたくさんの人に影響を与え続けている萩さん。

農業を始めて2年が経つそうですが、大きく変化したことがたくさんあるそうです。

その変化とは、初めより作物が獲れるようになったのはもちろんのことですが、人間的な成長もあったと萩さんは語ります。

農業と人間的な成長。その繋がりの背景には、萩さんの取り組む「自然農※」という農業スタイルにありました。
※無農薬、無肥料でなるべく人の手を加えず作物を育てる農法

長い年月をかけて、土を大事に育てる「自然農」。

毎日、土と真剣に向き合うことが人間的な成長へ繋がると萩さんは語ります。

そんな萩さん独自の「農表現」に、多くの人が心を打たれているのではないでしょうか。

ここからは、人々を魅了する萩さんの「農表現」について迫っていきます。

 

新屋:実は、萩さんの畑を見るようになってから、自分の中で畑の概念が変わってきたなと感じます。

萩さん:ありがとうございます。笑
長い年月をかけて”育つ土”を目指しています。
外から堆肥などを持ち込まなくても、ガンガン育つ最高な土・環境作りをしていきたいですね。
5年くらい経てば、ある程度良い土になると、自然農をされている方がおっしゃってました。

 

新屋:でも5年かかるってぶっちゃけ長いと思いませんか?

萩さん:そうですね、すごく長いです笑
お金なくなっちゃいます。笑
でも、少しずつではあるけど、確実に変わってきていると感じます。
育ち方も(以前と)全然違いますしね。

 

新屋:それは大変でしたね。農業を始めて2年が経つみたいですが、この2年で得た成果って何かありますか?

萩さん:素直に草を引き続けたら土は豊かになりました。地味ですけど。

 

新屋:それは、肥料を与えたりする一般的な家庭菜園の土とは全く違うってことですか?

萩さん:比較したことがないのでわからないんですけど、間違いなく言えるのは、始めた頃とは全く違うということですね!

 

新屋:どのように変わってきたんですか?

萩さん:最初は、水田だったので父に耕してもらったんですけど、土が塊になってて、カチンカチンでした。タネもめちゃくちゃ撒きづらかったです。それが草を引き続けたことで、今は天然扶養度が表層に積もっているっていう感じです。
森の匂いがしますね!

 

新屋:それって野菜の味にも関わってくるんですか?萩さんの野菜を食べると「なんか違うな」って思います。良くも悪くもスーパーには平均的なものしか置いてないですよね。だから、びっくりするような野菜って置いてないんですよ。でも萩さんが作ったのを食べると、自分が思ってたピーマンの味とは違うなって思います。みんなもそれを食べて美味しいって思ってくれるのではないですかね。

萩さん:そうやって違いを感じてくれているのは嬉しいですね。

 

新屋:萩さんがやっている農業の仕方(自然農)って、対話的というか、人間関係に近いですよね。一個一個の事象とか作物と向き合って、考えて、接する方法を変えたり。だから、萩さんがやっていることと、一般的な農業は同じ言葉では語れないと思います。
自然農は大変な工程を経るし、収量もままならない、農薬を使わないだけにトラブルも多い。でも、だからこそ萩さんはそこに魅力を感じているんですよね。

萩さん:確かに自然農の大変な部分に面白みを感じてます。
あと、人間的にも成長しますね。自然の事象に対しては逆らえなくて、なされるがままになるので寛容になります。
ヨガでメディテーションをされる方と僕は似ているのかなと思いますね。
畑でする作業がメディテーションになっています。

 

新屋:萩さんのやってることって農業ではなくて、哲学っぽいですね。

萩さん:確かに自分もそういう方向性に持っていきたいって思っているかもしれないです。笑

 

新屋:でも田舎でその形をぶつけるのって難しいですし、骨が折れることですよね。農業って収量に対して、単価がいくらかっていう世界だから、「このクオリティのものをどれだけ作ればいくらか」っていう土俵にどうしても乗ってしまいます。だから、そのフィールドに乗っかると、どうしても苦しい部分がでてきてしまうと思います。となると、もうちょっと違う表現に変えることが大事だなって思いますけどね。同じことをやってると思われるのはもったいないです。

 

萩さん:それは面白い考え方ですね!その話でいくと、「農作家」みたいな感じで自分のやっていることを文学的に発信していくのは、自分的にもワクワクするなぁって最近思います。
これまでにもいっぱい物語が生まれていますからね。それを小説チックに表現していくのは確かに面白いかもしれないです!
実は自分のことを「農家」とは言いたくないんですよね。でも、一言で表現するならば自分は何者なのかって考えてみても、あまり定まらなくて。
ちょうどInstagramの投稿の方向性も迷っていて、1日の出来事を小説みたいに表現していくのはこれからやっていこうかな。笑

 

今後の目標や取り組みたいこと

今後の展望について語る萩さん

「農」というものの表現方法を日々模索し続けている萩さん。

今後の目標や展望を聞いてみると、

「これからは農業を通じて人とのつながりを強めながら、農業にもいろんな側面があることを伝えていきたい」

そう力強く語ってくれました。

その目標を実現するためにどうすれば良いか、そのことについていつも考えているそうです。

最後に今後の目標と展望についてお伺いします。

 

新屋:今後の目標や展望はありますか?

萩さん:苗や種の事業、家庭菜園のサポート、観光農園などに取り組んでいきたいです。
将来的にはアグリツーリズムですね。※アグリツーリズムとは農場に滞在して休暇を過ごす観光スタイルのこと
野菜を育てるのももちろん楽しいですけど、お客さんがきてお話したり、僕は人と接するのが好きなので。
あと、4泊〜5泊くらいするアグリツーリズムだと、綺麗な部分だけでなく、リアルな側面にも触れられるんですよね。
こちらとしてもリアルな部分は伝えていきたいって思います。

 

新屋:最後に、農業を通じて気がついたことや皆さんに伝えたいメッセージはありますか?

萩さん:自然農を営む人や一般的な農家さんに関わらず、みなさんそれぞれめちゃくちゃ頑張っているということです。
どんな職業でも10人いたら10人のやり方がありますし、農家も同じで、本当にみんな頑張っています。
正直、最初は農薬を使って大量生産する農業に対して嫌悪感を抱いていた部分もあるんですけど、そういう人たちがいないと日本人が食べるものはなくなりますし、歴史的な背景であったり、経済的な理由を知ると一概に批判もできないなぁって思いました。
消費者側の方たちも「みんな頑張っているんだな」と思って、たまに感謝して野菜を食べてもらえたら嬉しいです。

 

終わりに

今回は萩さんに農園を案内してもらいながらインタビューをさせていただきました。

育てている野菜のことを笑顔で紹介してくれる姿は、まるで我が子を可愛がる親のように映りました。

その姿からも、萩さんがたくさんの人から愛される理由がわかります。

農業に真剣に向き合う姿勢はこれからも多くの人の心を打ち続けるはずです。

農業や、萩さんという「人」に興味があるなら一度農園へ訪れてみてはいかがでしょうか。

※お問い合わせはInstagramのDMからも受け付けているそうです。
Instagram:https://www.instagram.com/aina.farm/?hl=ja

「人と地球に優しい農業」

萩さんの取り組みを実際に見てみるとそのように感じました。

これからどのように農業を表現していくのか。今後の萩さんの「農表現」に注目です。

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AINA FARM オンラインショップ: https://online.ainafarm.shop/
AINA FARM Instagram: https://www.instagram.com/aina.farm/?hl=ja
AINA FARM YouTubeチャンネル: https://www.youtube.com/channel/UCMGOnndTXunOPTV4DlhFSbg

AINA FARM 農園主 萩竜太朗さん
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